相場技法:分割売買とアマチュアのナンピンの違い

狩りする豹です。

 本日は大みそか。みなさんは年越しそばを食べられますか? 地方によっては除夜の鐘の音を聞いながら食べるところもあるようですね。昨年までは母親が作ってくれたのですが、今は病院に長期入院中なので自分でつくるようです。季節は移ろいゆくものです。


 さて、市場がお休みなので相場師が言う「分割売買」と一般的に言われている「ナンピン」との差について説明したいと思います。もちろん、人によって定義が異なるのでここで書かれている内容は豹理解という事でお願いします。
 外形的に見ると実際の一連の売買)は分割売買とナンピンは場合によっては全く同じになることもあり得ます。本質的な差は事前準備、計画性が異なるという事になります。

 まずはナンピン。「ここが底だ!」とある値、例えば1000円で”全力買い”してしまうのがナンピンの始まり。儲けられるぞ、って期待を胸に抱きながら。ようは底を見定めて(売りの場合は逆)ある程度の数量を買ってしまう。
 その後、場が逆に動いて900円に下落。このような状況は当初の予定(買った後は騰がるだけだと思っている)がなかった買いを入れる。例えば同数買って購入平均単価を950円にする。
 だけど、そのあとさらに値が下がり800円になった。そこでさらに買い増しをして。。。というように計画性がなく、場合によっては資金余力限界まで買ってしまい、そのあと塩漬けになったり、ロスカットになったり。
 ナンピン買いの素寒貧、という状態ですね。昔、これをやって2年後にようやく値をもどしてきたので”やれやれ売り”をしたことがありました、豹にも経験あり。

 

 一方、分割売買は初めにルールを決めています。
・買いは、1,1,1の合計3枚。 1,2,3の合計6枚とか
損切りは、平均購入単価の〇%逆行。手ごたえが違ったらとか。


 買い始めるタイミングも、そろそろ底かな、と少し早めに仕掛ける。2回目の買いも連続で買ったり、安値引けの翌日みたいなルールで買い足す。値が上がってしまったときは合計3枚の予定でも、1枚2枚で買いは中止して、売りのタイミングを探る。
のようなイメージです。玉の入れ方などのバリエーションはいろいろあります。酒田新値をかぞえるとかね。

 

 分割売買は一発狙いと比較して利益は少ない。値動き×資金量で考えると1/3もとれたら大成功です。その代わり損をするリスクは大幅に減ります。
 これが立花さんが「すべての相場技術の基本」と呼んでいる「分割売買」の豹の理解です。

 当然、売りもやっているのですが、分割売買を実践している豹が株式売買を再開してから4月間の月次決済が下記です。一応、4か月ともプラスになっています。利益額はたかが知れていますが、この間株価は10%強下落しています。

Date 8月31日 9月30日 10月31日 11月30日 12月30日
現金 2,000,000 1,625,835 1,451,077 1,821,584 2,079,578
銘柄   マツダ マツダ マツダ マツダ
数量   300 500 200  
単価   1364 ¥1,224 1,210.00  
小計   409,200 612,000 242,000  
銘柄          
数量          
単価     信用買い    
小計     378    
単純計 2,000,000 2,035,035 2,063,455 2,063,584 2,079,578
現金率 100.0% 79.9% 70.3% 88.3% 100.0%
今月利益   35,035 28,420 129 15,994
当初利益   35,035 63,455 63,584 79,578
前月騰落   101.8% 101.4% 100.0% 100.8%
当初騰落 100.0% 101.8% 103.2% 103.2% 104.0%


 もちろん、システム売買とか分割売買によらず大きな利益を上げている近代的な”相場師”の方もいらっしゃるようです。ただそういう人は自分の相場技術を公開していない(一部の怪しげな情報商品を除く)ので私ら一般の相場師希望の人間にはまねできないのですけどね。


それでは今日はここまで。読んでいただいてありがとうございました。m(__)m