立花語録8 脱初心者のための訓練方法

狩りする豹です。市場も開いて世の中は定常運転になりつつあります。皆様におかれましてはお変わりありませんか?

 

今日は立花さんが紹介している訓練法のうち、「ねばり」に関してのものです。

以前の投稿で

「 今年は利を伸ばすことを目標にしていきたいと思います。利を伸ばすには

③―1 ”ねばり”を身に着けること。
③―2 売りの乗せを実施すること。
③―3 枚数を増やす」

 

jagd-panther.hatenablog.com

 という事を書きましたが、③ー1に関するものです。

本稿の対象となるレベルの人は何回か分割売買でナンピン三分の一を繰り返して、

P120
「私は本格的売買と自分でそれなりの覚悟をきめたものの、初めのうちはやはりビビって利食いが早くなってしまい、残念に思う事がありました。とはいえ、早い手仕舞いから出発するべきですから、その点はよかったわけですが。。。」

のような思いを持っている人が対象になります。

 

まず、ねばりとは何ぞやということですが、
P137
「売りあがりを欲張りすぎてあまりゆっくりしないようにするとか、買いなおしを急ぎすぎないようにするといったねばりが身についてくるという事です。また、値動きを冷静に見つめることによって、何かのニュースや材料を聞き、「早く売らないと売りそびれてしまう」とか、「買いなおしができなかったら大変だから急ごう」などという偏った先入観に惑わされて失敗しないようになるねばりです。

 こうした値動きの感じを受け止めながらひと区切りを伸ばし、利を大きくしていくという”ねばり”は、上手な人に共通するものです。下手な人の、引かされたから仕方なく塩漬けでねばるといった”ねばり”とはまったく違うものです。」

分割売買のタイミングや配分を最良にしていくスキルといったことでしょうか。

具体的な方法はP134からあります。ここの記述はいろいろオマケが入っておりかえってわかりにくいかと思いますので骨子を抜き出します。

A:買い新規(分割して買った一群の建玉
B:手じまい売り
C:買いなおしの一群の玉
D:手じまい売り

というように通常のA,Bの他に一つ騰がりプロセスの中でC,Dを追加したものです。
この時目標とするのは
第一ステップ
「Cの買いなおしについては、まずBの分割手じまいのうちの最高値よりもCの値を安くする」

第二ステップ
「売り上がりの平均値よりも買い下がり平均値を安くすること」

 

実際の値動きで「もちろんできるときおありますし、押しのない時は絶対に不可能という事もありました」だそうです。

また例示として下記の例が挙げられていました。
        ーーーーーーーーーーーーーー⇒
        300円 320円 340円 計
A 等分割   2-  2-  2- 6-
B不等分割   1-  2-  3- 6-

340円で売り終わった後、
「買いなおすときには340円より一円でも安く買いなおしができよう、それも2-3回分けて買ううちの1回でもよいから340円より安くするようにするわけです」

ピークを付けた後買いなおすわけですが、押しあるいは二番天井があったにもかかわらず買えなかったときは反省するわけです。

「値が下がらなければ変えないわけですから、そういう時は前の売り上がりが下手だったという事になります。また340円よりも安い値が一日しかなかったときに買いそびれたという事は、それこそ欲張ってもっと安く買おうとしたという事になります。」

自分の売買を振り返ってPDCAを回せ、という事ですね。


この訓練を続いてねばりの感覚が身についてくると

「何回か努力しているうちに、『今度は買いなおせるな』とか、あるいは分割手じまいを始めたが、『どうも今回は窓を開けなければならないかな』ということがだんだんわかるようになってきました。窓を開けなければならないという感じがするときは、利食いを遅らせるのですが、それが分かり始めた時はうれしいものです。」

という状態になれるとのこと。

確かに今は手仕舞ったときにそれなりの利益が出ていれば、ま、いいか。という判断しかしていません。同じ利益が出ていても最大化することに関してこのような訓練方法で感覚を研ぎ澄ませていく、ということだと現段階では理解しています。

 

なお、達人になられた本の執筆時に当時を振り返って
「もちろん、これはあくまでも練習で会って私のそれ以降の長い相場生活の中でいつも意識してやっているわけではありません。(中略)玉帳を見ればわかりますが、売り上がり平均値より買いなおし平均値を安くすることを売買の中心課題とするのは、あまりに小さいことだといえます。
 しかし、一時期これを心がけることは大事なことです。相場の強さが分かってくることになり、他人には説明することも教えることもできない自分自身の値動きの受け止め方が身についてくるからです。」
との感想を述べられていました。

 

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マツダのチャートを見てみると緑の〇で囲んだ部分では二番天井のほうが高くこのトレーニングが実施できそうでした。
ただし、現在の豹の投資方針、「買いは移動平均線と下値抵抗線の中央値より下で行う」という縛りがありますので買いなおしはできなくなります。
どうするかはもう少し検討が必要です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。皆様の今年の投資生活が実り多きものでありますように。