マツダの長期下落はいつまで続くのか。ファンダメンタル的にも見てみる。

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 今年度からのマツダ終値の一次近似線はグラフにあるようにy = -1.0382x + 46301このXは相場の休みの土日等を含んだ日数ですが一日にほぼ1円ずっと下げ相場を継続していることを示しています。

 しかもR² = 0.8441これからすると相関係数Rは0.9を超えます。統計学を知っている人はお分かりだと思いますがこれは結構な数値です。

放送大学のテキスト記述によれば
 1.0≧|R|≧0.7 :高い相関がある 
 0.7≧|R|≧0.5 :かなり高い相関がある 
 0.5≧|R|≧0.4 :中程度の相関がある 
 0.4≧|R|≧0.3 :ある程度の相関がある 
 0.3≧|R|≧0.2 :弱い相関がある 
 0.2≧|R|≧0.0 :ほとんど相関がない 
だそうです。余裕で一番上のランクに入り、学術論文では文句なしに関係づけられる事象になります。

 

社会調査の基礎 (放送大学教材)

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 ”根玉”として売りを持っていれば手数料は引かれますが安定して利益をとれたという事ですね。修行中の狩りする豹はまだ根玉を持つことは自己規制しているので持てませんが、稼ぐ機会がすぐ足元にあるのに。。。と思うとちょっと残念。この傾向がどこまで続くかですね。
 ファンダメンタル的に考えるとこの長期下落傾向の原因は

・自動車業界が外需。米中貿易戦争+α、米国輸入規制等で不透明感の影響を受ける。
・自動車業界の中でもマツダは輸出比率が高い、米国市場向けに重点投資をしている。
マツダは技術戦略的にトレンドのCASEに投資せず、エンジン等の従来技術に集中することを市場が評価していない?
・得意のディーゼルそのものを欧州市場が見切りをつけ始めている。
というようなことでしょうか。

 もちろん、マツダもEV向けにレンジエクステンダーを開発している。https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/628637.html
 ロータリーの特徴の小型化、静粛性がマッチしているとのこと。エンジンを供給を社外に始めればかなりのインパクトがあると思うが、この記事からするとガソリン9Lで200㎞とのこと。そうすると燃費は22㎞/L。実際の燃費の数値が出ていないので正確な数字ではないでしょうが。JC08モード燃費でみるとハイブリットの燃費からするとかなり落ちます。

トヨタ ヴィッツ(ハイブリッド) 34.4km/L
トヨタ プリウス プリウス    34.0~40.8km/L
トヨタ アクア アクア     38.0km/L

 ロータリーの燃費の悪さはシーリングの漏れのほかにも。燃焼室の形状が三日月型でピストンよりも均一燃焼が困難という特徴があります(他にも最適排気量という話もあります)。マツダ得意の火花点火制御圧縮着火技術を使えばある程度改善できるでしょうけど、圧縮比を上げる必要があるのでシーリングの問題が出てくる可能性があります。
 大手の自動車関連会社(マツダトヨタ陣営とEV関連で技術提携していますが)は合従連衡を繰り返していますが、マツダはあまりその動きに積極的に関与していないように見えます。あと10年は第三世界を中心に内燃機関搭載車の数量が増えるとみてエンジン技術等に磨きをかけることで生き残りをかけているらしい。

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 戦略的には妥当だと思いますが、市場にとって魅力的に見えるかはまた別です。赤字を垂れ流しているUberなどがとんでもない時価総額になっている。
 遠くない将来に投資家は現実に気が付いて「地味な」企業が見直されると思っています。個人的には売りもやっているので現在の下げ基調が続いていても全く問題はないのですが、マツダは初めて購入した車のメーカなので思い入れはありますので頑張ってほしいですが^^